はじめに
社内の有志メンバーが企画し、生成 AI 活用にフォーカスしたワーケーションを行いました。会場は、豊かな森と澄んだ空気が迎えてくれるグランピング施設 THE FOREST。過去の社内合宿でも「仕事とリフレッシュのバランスが抜群」と評判だった場所です。
今回の目的は大きく二つ――
- 生成 AI 活用の壁をなくすこと
- aio 全体で“AI と上手につき合う文化”を育むこと
すでに毎日使いこなしているメンバーと、少し戸惑いを抱えるメンバー。それぞれの立場で肩肘張らずにリアルな成功・失敗談を持ち寄ることで、互いのギャップを埋め、実践的なノウハウを共有しようという狙いです。非日常の自然環境に身を置き、集中して学び合った1泊2日のプログラム。その様子をレポートします。
ワーケーションスタート!!

初日の朝、社屋がある吉祥寺に集合した車組と、自宅からのアクセスが良いメンバーで構成された電車組の二手に分かれて出発しました。東京を離れるにつれ、車窓の景色はビル群から山々の濃い緑へと変わり、メンバーのテンションも自然と上がっていきます。 正午過ぎ、予定どおり施設に到着。チェックインを済ませ、軽食で腹ごしらえをしたあとは、新緑と開放感に包まれながらワーケーションがスタートしました。
各々の発表――“AI × 自分の仕事”のリアル
キックオフではファシリテーターの横倉が「生成 AI を取り巻くいま」を整理し、今回のゴールと期待値を共有。参加者の視線がそろったところでライトニングトークが始まりました。

- 長文レポートの要約に挑戦したメンバーは、「抵抗感がありつつ試した結果、2.5時間かかっていたチェックが10分に短縮できたものの、文字数制限どおりに出力してくれない」というリアルな悩みを披露。
- 文章作成が苦手なメンバーは、AI で骨子を出したうえで自分の言葉で肉付けするフローを紹介し、「苦手意識を逆手にとるとアウトプットが安定する」と語りました。
- 難解な技術資料のやさしい翻訳やマーケティング戦略の壁打ち、Google コアアップデート直後の SEO 設計など、多岐にわたる業務での実践例が続きます。広告用の絵コンテ作成や記事執筆で作業時間を大幅に削減した事例もあり、会場には驚きの声が上がりました。

一方で、「機密情報をうっかり入力してしまうリスク」や「プロンプトが属人的で再現性が低い問題」も指摘されました。「再現性を高めるプロンプト構造テンプレート」や「ブラッシュアップを支援する拡張ツール」が紹介され、課題と解決策が同時にテーブルに並びます。 開発メンバーは コードデバッグの手順を実演し、UI デザイナーは 画面設計の壁打ちに使ったプロンプトセットを公開。コンテンツ担当は 記事構成づくりを高速化するワークフローを共有しました。締めくくりに横倉が NotebookLM を用い、PDF 資料から情報を瞬時に抽出するデモを披露。「これはすぐ実務で使える!」と全員が手応えをつかみました。

収穫――自然の中で得たリアルな学び
議論を通じて浮かび上がったのは、「生成 AI は誰もが使える汎用ツールでありながら、使い方次第でアウトプットの質も作業時間も大きく変わる」という事実でした。経験豊富なメンバーはプロンプトを細分化し段階的に投げることで精度を上げるテクニックを披露し、初心者は“一文だけ投げてみる”という小さな一歩から始められる安心感を得ました。
また、「人がどこに価値を与えるか」という問いも共有財産になりました。AI が生み出したドラフトをどう判断し、どう磨き、どう責任を持つか――クリエイティブでも分析でも、最終的な質を決めるのはやはり人間の目と手。メンバーは「AI を使って終わり」ではなく「AI が広げた余白をどう人が埋めるか」という視点を持ち帰ることができました。
そして全員の発表が終わったタイミングで、横倉がサプライズとして 生成 AI で作曲・作詞したオリジナルソング「吉祥寺ハイボール」 を披露。〈aio メンバー飲み過ぎだろ!〉と茶目っ気たっぷりの歌詞と完成度の高い曲調に笑いが弾け、共有会は大盛況のうちに幕を閉じました。


まとめ――AI 活用を“当たり前”にする次の一歩へ
企画メンバーが事前の段取りを整え、参加者全員がプレゼン資料を携えて臨んだおかげで、今回掲げた二つの目的――「生成 AI 活用の壁をなくすこと」と「AI と上手につき合う文化を育むこと」――は、ひとまず達成できたと感じています。 とはいえ、共有会が終わった瞬間に答えが出るわけではありません。ワーケーションで得たアイデアや反省点を持ち帰り、ガイドライン改訂やプロンプトライブラリの拡充といった地道なアップデートを続けることが次のステップになります。こうした社内の小さな改善を積み重ねた先に、クライアントワークでもより実用的で価値ある提案ができるはずです。
引き続きaioでは生成AIの有効な活用方法を模索しお客様に還元できるよう進めていきます。

