先日、イッパイアッテナメンバーから誕生日を祝ってもらいました。その際、各メンバーからプレゼントを頂戴したのですが、そのプレゼントの中の一つに「ろっかくしょうぎ」というゲームがありました。
「ろっかくしょうぎ」は将棋をシンプルにしたような、子供から大人まで遊べる2人用のボードゲームです。六角形マスの盤面で、王様と①~③の4種類のコマを交互に動かして
- 相手の王様を取る
- 相手の陣地最奥に入る
- 相手の王様以外の駒を全て取る
のいずれかの条件を満たすと勝利となります。
ここまで聞くと、ああマスが六角形なだけのミニ将棋かなと思われるかもしれませんが、ここからが違います。ろっかくしょうぎはそれぞれのコマ同士の関係が不均衡なのです。
どういうことかご説明いたしますと
- 王さま:王様も1~3も全てのコマを取ることが出来る。全6方向に動ける。1回動ける。
- ③:1~3のコマがとれる。前3方向に進める。王様は取れない。1回動ける。
- ②:1~2のコマがとれる。前3方向に進める。王様と3は取れない。1回動ける。
- ①:1と王様のコマがとれる。前3方向に進める。2と3は取れない。2回動ける。
お分かりいただけたでしょうか。
将棋はどのコマでも、他のコマを取ることが出来ます。一番弱い歩兵のコマでも飛車が成った龍や王将を取れます。しかし、ろっかくしょうぎでは数字の小さいコマはより大きいコマを取ることが出来ません。②のコマはどんなに頑張って③や王様のコマを取れないのです。①のコマに至っては②も③も取れません。しかし、代わりに①は王様のコマを取れる上に2回動けるのです。①すごい!
もう一つ面白い点は、マスが正方形で常にコマが相手の陣地を向いている将棋と違って、ろっかくしょうぎは進むたびに進行方向に向きが変わります。①~③のコマは前3方向に進めるので、だんだんと進める方向が変わっていくのです。だとすると、いずれは盤の端まで行って動けなくなってしまいそうですが、1マス動かす代わりにそのまま同じマスで向きを変更することもできます。しかし方向転換には1ターンを要するので相手のコマと隣り合っていても背後を取って逃げるといった戦略が生まれるのです。
自分はこの進行方向と方向転換のルールが一番気に入っています。進行方向に相手を捉えないと、攻撃もできず佇むしかない。そんなコマの様子が、騎兵に側面を突かれると転回もできず為す術のない、オロオロする密集陣形をとった古代の兵隊のようで、愛嬌がありますよね。
コマの種類が少なくルールも簡単なのに、結構遊べる「ろっかくしょうぎ」、興味をお持ちになったら遊んでみてください。